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活動報告

例会レポート

  • 政経倶楽部第50回例会  平成21年2月3日(火)於・ルポール麹町
代表幹事挨拶 寒竹郁夫氏(デンタルサポート株式会社代表取締役)

吉田平は、人生賭けて、挑戦することになりそうだ。銚子市立病院も、誰も手を挙げないので、指定管理者を私の会社でやることにした。野田佳彦も政権交代を賭けて戦う。  この会はただの勉強会ではない。陽明学に「知行合一」がある。実践に落として、初めて完結する。事業でも政治活動でもだ。リスクを取ってやらねばならない。今年が勝負だ。 

国政報告 野田佳彦氏(衆議院議員)

 定額給付金は、読売新聞の調査では78%が他の使い方が良いとのこと。決まったらもらうが、税金の使い方としてはおかしい、という人がほとんどだ。
 残念ながら麻生さんはこの件で意固地になってしまった。これまでが非常にぶれたからだろう。しかしこれだけバラマキをやって支持率が下がる政権は、初めてではないか。それだけ政治への信頼が失われている。アメリカは危機だが国民一致して対応しようとしている。日本はバラマキをしても国民がついてこない。やはり解散し、国民の信任を得た政権が思い切ったことをやるべきだ。
 支持率が低いと、官僚の反乱が起こる。一つは官僚の「渡り」。たとえば社会保険庁のトップは、やめると別の団体に行ける。そのとき退職金を7000万円もらえたりする。法律の方向は、禁止にむかっていたのに、政令で骨抜きになってしまった。人事院総裁が出てこないから行程表も作れない。
 いまの政治では、100年に一度の危機には対応できない。国政は政権交代、県政は吉田県政へと、リーダーを変えて、思い切った改革をやるべきだ。
 この時期に増税の話をしているのは、世界中で唯一、日本だけだ。ここで増税をして、元気になるわけがない。少しくらい字が読めないのはいいが、経済政策がおかしいのは困る。
 アメリカ人はかつて貯蓄していた。しかし所得に対する消費が、2000年100%、2008年140%になった。つまり借金をしてでも消費していた。これがサブプライムローン。これはどう見ても過剰消費。オバマでなくても、140%から100%に戻すだろう。となると消費が40%減。GDPの7割が個人消費なので、約3割市場が減ることになる。下請け、孫請けは、更に大きなダウンだろう。これに日本は備えなければならない。リーダーをよく選ぶ必要がある。
 かつて次の内閣で財務相をしていたが、日本の財政情報は完全には公開されていない。たとえば埋蔵金。役所は「ない」と言っていたが、やっぱりあって、いま定額給付金の財源になっている。まず日本丸洗いが必要だ。
 具体的な経済政策も、3つほど提案したい。1つ目は金融機関。誰かがリスクを取って投資をするため、半官半民の金融機関を作る必要がある。事業に対して目利きのできる人への投資が必要だ。2つ目は市場シフト。米の過剰消費への輸出に頼るのではなく、BRICsにアプローチすべきだ。これらの国は中産階級が出てくる。それはバブルではなく実需だ。3つ目は立体的な国土活用。日本の国土面積は世界で60番目だが、排他的経済水域は6番目の面積、4番目の容積。これら深海を探ればもっと資源がありうる。また日本は宇宙開発を単体でできる国。今度の衛星「いぶき」は56,000ポイントを観測できる。これは世界一。必ずビジネスになる情報だ。  今年はこの辺をまとめた本を2つ出し、野田ビジョンを出していきたい。

講演 吉田平・副幹事(旅客事業㈱・いすみ鉄道㈱ 代表取締役)
『いすみ鉄道のこの一年』

 私の人生は寒竹郁夫代表幹事との出会いで変わった。初めて知り合ったとき、寒竹さんと私の兄は、県立船橋高校の親友だったことがわかり、そこから今までの付き合いがある。人との出会いは不思議だ。  いすみ鉄道の社長公募に応募した理由の1つは、寒竹さんに勧められたからだ。寒竹さんが倫理法人会の県会長になったとき、46単会への朝の講話にしばしば同行した。その行き帰り中、人生や将来などの話をした。将来千葉に、路面電車をひきたいという私の夢も話していた。あるとき寒竹さんが、いすみ鉄道社長公募の記事を見つけて「平、応募してみれば」と言った。私も素直な性格なので「ハイ」と答えた。  父の会社に入って10年経った45歳頃、アウトプットばかりで、自分自身に枯渇感があった。そういうときに寒竹さんと出会い、日本の伝統文化の大元を勉強する中で、企業経営もすべて一体とわかった。知識をためても仕方ない、人を信じ「ハイ」と応え、実践することがすべて、と思った。  ハイを言ってから、あとで悩み始めたが、1月2日先祖の墓前に行き、自分なりの事業理念を確認した。「人を信じ挨拶を大切にする日本の心を、社員の幸せとともに広げ、地域そして社会に貢献していく」大人が挨拶すれば子供が挨拶する、それが増えれば必ず日本は良くなる、そう信じてやっている。
 いすみ鉄道は、昭和63年の設立時の乗降人数は110万人。いまは46万人。利用者が減るから便を減らし、便が減るから利用者が減るという、悪循環とコスト削減の20年間だった。かつ、社員の8割が出向者。本当のプロパーは31人中3名だけ。トップも数年で交代してしまう。これでは結果は明らかだ。リスクを取って投資しようとしたことがなかった。 着任したときの第一印象は「暗いな」ということ。最初にやったのは、リスクを取ったグッズ販売。「い鉄揚げ」という煎餅を開発し販売した。これまでは仕入れリスクを取ったものは販売してこなかった。グッズ開発もしてこなかった。旅客収入が減るなら、違う事業で収入を作るのは、企業経営の根本だ。大多喜高校生が旅客収入の46%、旅客人数の60%。この構造を転換するしか、再建の道はない。ゆえに挑戦した。 いすみ鉄道初の「ホタルウォッチングミステリートレイン」も企画した。その結果、駅前に500人が殺到し、3両編成にしても足りなくなった。駅前のセブンイレブンのお弁当や飲み物は全て売り切れた。ホタルという、普通ならなんでもない「無」のものを、いすみ鉄道というツールを使って「有」にする。地元にある宝を探し出して、無から有を作れば、お客さんは来てくれる。普段は邪魔になってしまう竹も、逆に天の川のイルミネーションを作って、竹のライトアップをしたら、12月だけで1300人来てくれた。  根本戦略として一番力を入れたのは、メディアに如何にとりあげてもらうかだった。いすみ鉄道の名前は50%が知っているが、走っている場所は知られていないのが現状だった。そのため、とにかくすべての取材に答えた。普通のことをやっただけだが、実は知名度アップをとおした営業目的だ。  これはリクルートの経験からだ。最も尊敬する上司が、リクルート事件のときの、広報担当者だった。非常に厳しく叩かれた。しかし記者たちと徹底的に本音を言って信頼関係を作った。この結果、ある瞬間から反転し、好意的な記事が出始めた。その経験を活かした。  メディアとの信頼関係の結果、たとえば駅のリニューアルができた。普通は700万円以上する駅舎を無償で建ててもらい、かつテレビ番組で放映してもらえた。多くの人がいすみ鉄道や車でこの駅にやって来た。いすみ鉄道を通じた賑わいが、地元に大きな経済効果を生んだ。  とにかく、いすみ鉄道では営業投資をした。今期の売上は対前年でプラスになった。コストもかかっているので収益は厳しいかもしれないが、来年に必ず反転する素地を作った。

『千葉県知事選挙について』
 これまでの人生は、他人に勧められて始めても、やると決めたら徹底的にやる人生だ。
 バレーボールも兄のきっかけと母の勧めで始め、大学卒まで続けた。
リクルートにも、出会ったリクルーターを好きになり入社したが、入ってからは12年間、徹底的に楽しく仕事した。ある頃は、子供のときに遠足に行くときのような、朝起きるのが楽しくてならないという日々だった。
 35歳のとき、父から「会社を継いでくれないか」との話があり、面白くて仕方なかったリクルートを辞めた。父の背中を見ながら、将来トップにならなくてはつまらないと思い決断した。始めてみたらバス・タクシー事業が大好きになり、徹底してやった。
 事業をやっている中で、事業理念を作った。「人が移動したいというニーズに、安心快適なサービスで応え、社会に貢献する」というものだ。当時、電鉄各社は、本業のバスが儲からないため、付帯事業に展開していた。しかし我々は移動事業に徹底。バスより多い人数ならモノレール、路面電車、鉄道。バスより少ないならタクシー。いろんな形を持ちつつ、この軸でやろうと決めていた。
 「ハイ」から始めて、一生懸命やりながら、"芯"となる事業理念を構築し、そこに夢を持ってやるのが、私の姿勢だ。
 45歳までやっている中で、先述したように寒竹さんと出会い、ここでも「ハイ」と受けてきた。政経倶楽部や倫理法人会に入会、そして、いすみ鉄道へのチャレンジのきっかけも。ただ、きっかけはそうであっても、自分の"芯"を決めたなら、あとは徹底してやる性格だ。

 千葉県倫理法人会の会長となった寒竹さんは「倫理法人会がどんなにいい会か、その本質を正しく伝えてゆくことが大切」と広報を重視。当時、事務長の私が戦略広報を担当した。そして「一番大事なのは先ず千葉県のトップの方々に倫理法人会を正しく理解してもらうことだ」ということで、堂本知事にセミナーに来て頂いた。知事には最初から最後までいて頂き、大変感動した。それ以後、半年に1回程度、知事を囲む朝食会に参加するようになった。
 今年1月、知事を囲む会に行ったとき、堂本知事は周囲から出馬を勧められていた。が、堂本さんはにごしていた。散会後の雑談で「堂本知事が出ないなら、誰か経済人が出るしかない」と誰かが言った。その一週間後、知事から、「知事公舎に来て欲しい」と言われた。さすがに空気の読めない私でも、当時の知事選に関する報道から「もしかしたら出馬要請かな」と思った。しかし当時は、いすみ鉄道や家族のことを思うと「お断りしよう」「少なくとも、家族に相談させて下さい」と持ち帰らせてもらうつもりだった。
 訪ねてみると、知事からやはり知事選出馬の話があった。私はずっと黙って聞いていた。しかし最後に、「本日の知事の話を聞き、決めました。やらさせて頂きます」と答えた。その瞬間においては、すべての事が真っ白な状態であり、いすみ鉄道や家族のことも頭の中にはなかった。そのあと、「いすみ鉄道の従業員、お客様、地域で応援してくれている方々、そして家族のことを含めて、自身の信条と合わせて最終的な結論を改めて報告します」と知事に伝え、引き取った。
 私自身は知事から、本当に真剣に、魂のこもった言葉で「やって欲しい」と言われたので、素直に「ハイ」と答えた。今までの人生と同じパターンだ。帰って一晩寝てから、大変なことを言ったと頭を抱えた。妻にも言えなかった。

 いすみ鉄道の社長を一年やった。今後、業績もあがるだろう。ただし、この会社が根本的に再生するには、2年では不可能。なぜなら8割が出向者だからだ。本当にいすみ鉄道をやりたい人に年月をかけて人材構成を代えなくてはならないが、運転手養成には最低一年かかる。収入をあげるというのは、私自身の営業戦略で、ある程度可能だが、再生計画で決まった「人件費削減」という考え方では、根本的な再生は不可能。最低5年は必要だ。再生計画を改めるしかない。それを決めるのは株主。すなわち、大株主である千葉県が新たな方向性を示し、地元と協議して了解を得られればできる。これが、立候補の一つの理由だ。
 いまは従業員ひとりひとりと面談をしている。その中で涙が出た。「ぜひ社長、知事選に出て欲しい。10ヶ月の中で、会社が明るくなった。今までの人とは違い、社長が一番動いていたのはわかっている。ぜひ、いすみ鉄道だけでなく、地域全体のために働いて欲しい」従業員の7割程度の人たちがこう言ってくれた。これには感動した。
 相手候補にとって一番の突きどころである「いすみ鉄道を投げ出したヤツ」ということには反論しない。なぜかと言えば、従業員の真心の言葉にこそ真実があるし、そのことは、絶対に伝わると思うからだ。

 実際には、いろいろな方の応援がなければ、知名度の高い森田さんには勝てないだろう。山形の知事選とは違う。名前が売れていないことを挽回するためには、本当に多くの方に、応援をもらうことが重要と思う。
 政経倶楽部で昨年末に出版した『真・日本再生』でこう書いた。「明治維新も、薩摩や長州で湧き起こったものが、全国に広がりました。志、"核"が本当にいいものであれば、ある段階を超えたとき、その志が北海道から九州までつながってくる」
 千葉は日本の縮図と言われる。房総半島の田舎から、都心部まで。海、川、国際空港まである。農産物売上は2位に復活。銚子港の水揚は1位。京葉工業地帯やディズニーランドがある。この県のトップになって、この県をいい県に変えられれば、全国に対するモデルとして発信できる。首都圏の一角であるこの千葉県を素晴らしい形に変えていくことで、日本を良くすることにつながる。
 根本の思いは、「千葉に生まれた人・住んでる人・働いている人が、本当に千葉に住んでて良かったと思える県を作る」ということだ。
 「決心は九分の成就」と言うが、知事に受かった後のイメージもある。まずは職員を大切にしたい。メンバーを大事にしない経営者が勝てるはずがない。最初の挨拶は「今こそ職員は大チャンス! 安定している皆さんが、疲弊した民間経営者や県民に勇気を与え、元気付ける営業マンとなる、最大最高のチャンスです!ぜひ私と一緒に、千葉県全体を良くしていくよう、一緒にやりましょう」
 なぜ私が、皆さんから期待される結論に向かおうとしているかは、合理的な一言では言い表せない。だが日本の伝統的な表現で言えば、すべては一つ。母が言った「お天道様は見ている」ということだ。県民がひとつひとつ努力すれば、100%達成は無理でも、必ずいいところまで行ける、それが当り前である世の中にしていきたい。
 実は、堂本知事に一瞬の直感で返答したあと、怖くなった。すがる思いで林英臣先生に電話をした。「吉田さんが知事選に出るか出ないかは、自分自身が生まれてから大事にしてきたこと、将来にわたって追い続けたいことと、一致するなら、ぜひやりなさい」と言われた。それに沿っていく。
 まだ結論は出していない。これまで続けてきた、いすみ鉄道の従業員一人一人との面談をできるだけ行い、地域の声、お客様の声を"純粋(すなお)"に聞き、自身の"心"と相談して、結論を出す。
 上述のような世の中に本当にしたいと、自分自身の"芯"が固まったとき、最初にこの結論を伝えるのは、先祖の墓前と決めている。そして、いすみ鉄道の従業員に報告し、最後に知事に伝えようと思う。

質疑応答

千葉県の重要課題とそれらへの取り組みは?

 千葉県の課題のひとつは、県内の都会と田舎のギャップ。これを埋めたい。いすみ鉄道にチャレンジしていなかったら、いわゆる「千葉都民」のような考え方で終始していただろう。しかし、いすみに行って、千葉にこんなに素晴らしい、住みたくなる地域があることを、現地に行って初めて実感した。こういう地域の人が、東京に勤められるなら、地元で生活する人が増えると思う。
2点目は、農業政策。1次2次産業の、自分のところにある宝を、見直せるようにしたい。県の職員が、元気さを助けてあげるようにしたい。

そのほか

天命講座報告・久野晋作 塾員(我孫子市議会議員)

 現在、我孫子市議2期目。37歳。
 天命講座は今年4期目になる。静岡で1期目が始まり、去年の3期目から、関東と関西で開催されている。いまは林先生から、政治家としての土壌を耕す講義を、頂いている。このあと政経倶楽部と同じく、全国に展開していきたい。そして活動体として、政策やビジョンを決めていく。
 定額給付金は、今度は地方議会ラウンドとなる。ある議会では、定額給付金は白紙撤回すべきという議会も出てきた。定額給付金には、地方分権の考え方が一切ない。かつ、法律によって定められたものが何もない。2000年の地方分権一括法で、国と自治体は平等になったはずだった。しかし今回は、依然として、地方は国の下請けだ。地方議員としてのプライドを示していかねばならないと思っている。
 残念なのは、民主党や野党も「国が決まったときは、地方では賛成すべき」と言う。民主党はまだ、地方政党ではなく、国の政党だ。しかし地方分権と齟齬があると思う。ぜひ注目して頂きたい。
 また、選挙が近いが、救世主指向、リーダーシップ待望論ではいけないと思う。国民ひとりひとりの主権者の、選ぶ責任感、フォロワーシップが問われている。誰かがやってくれるのを待つのではいけない。

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