政経倶楽部連合会千葉県支部第2回例会

日時:2010年12月22日  開会:~ (開場:)
会場:ホテルニューオータニ幕張
 

挨拶 寒竹郁夫理事長

 今日、経済産業省に行った。田嶋要経済産業大臣政務官らと「メディカルツーリズム」をテーマに30分ほど懇談した。アジア進出を展開している北原脳神経外科病院の方も一緒だった。
 私は、「これからは積極的に医療をアジア向けにグローバル展開しなければならない。医療産業こそが、他の産業の牽引力となる。今、医療のスタンダードを作らないと韓国に負けてしまう」と話した。
 韓国はすごい。国家戦略がある。国と民間が一体となっている。IMF傘下というピンチ後、がらっと変わって政治家と民間一体で、産業、経済を活性化させようとしている。
 それに比べて、日本は、ばらばらだ。政治と民間と官僚が別々の方向を向いている。それを一つの方向にしなければ、ほんとうにこの国はだめになる。
 田嶋議員は、本日参加予定だ。当会は、政府中枢にいる現役の国会議員とこういう話ができる会だ。政府、民間、官僚の三者が一体となって、戦略を考え、地域を活性化し、自分たちの会社も活性化させる。そういう具体的な会にしていきたい。是非、皆さんも、当事者として参加してほしい。

挨拶 吉田平 千葉県支部長

 今の日本の状況は、ドイツでヒトラーが出てきた時代に似ているという話がある。政治家や施策に対する国民の不平不満がたまり、二大政党ではなく、新しい勢力が台頭し、それが国をひっぱっていく方向に民衆がかられていったような時代観と似ているのだという。
 一方、伊勢神宮の参拝者が今年、過去最高の800万人だった。神にすがって生きたい、頼みにしたい、という人が増えてきているのかと感じる。
 皆さんはどうか。地域の活動で、一所懸命やっている方々は多い。私自身の会社の従業員一人一人も、一所懸命働いている。
 だが、この国全体としての閉塞感があるのは、トップリーダーに問題があるからだ。最終的には、トップリーダーがこの国をどういう形で導いていくかが勝負となる。
 政経倶楽部千葉県支部は、仲間からトップリーダーを出すことを目標にしている。経営者の皆さんといっしょに、政治家に対して意見を言い、皆さんといっしょに政策をつくる。千葉からこの日本を新しい形に変えて行くため、実践する行動体としての、政経倶楽部千葉県支部にしたい。
 その中でまず始めに、今回5回シリーズで、林先生の「東洋思想入門講座」を勉強する。そして、東洋思想というベースになる考え方を皆さんと共有し、心を一つにし、具体的な行動を起こしていくような会にしていきたい。

講演 林英臣政経倶楽部連合会主席顧問・日本政経連合総研理事長 経営者のための「東洋思想入門講座」 第2回 聖徳太子と『憲法十七条』

●歴史を学ぶ目的は、過去の事例を今に生かすこと。聖徳太子待望論
 この会は、単なる歴史の勉強会ではない。今の時代を知り、今後に生かすために、歴史を学ぶのだ。今日は、歴史上の最高の人物、聖徳太子を学ぶ。
 太子は、旧い大和朝廷、豪族連合政権から、新しい律令体制による中央集権国家への転換期に政治改革を起こし、仏教によって国民の精神レベルそのものを向上させようとした。平成の今、聖徳太子級の政治家が必要だと痛感する。

●聖徳太子の時代背景は、今と似ている
(1)旧い社会秩序の老朽化→私地私民の争奪激化、崇峻(すしゅん)天皇暗殺
 あらゆる社会システムは、そのシステム自体の善し悪しに関わらず、時代が進めば老朽化する。
 聖徳太子の活躍した推古朝は、古墳時代(大和朝廷)のソーシャルシステム(政治・経済・文化が一つになった社会構造)と奈良平安時代のソーシャルシステムの谷間にあたる。太子はこの転換期に登場し、政治を改革した。
 古墳時代は、各豪族がそれぞれの地域において、人民や土地を支配するという連合政権のような体制だった。645年の大化改新以降の奈良平安時代は、法律と制度を整えて社会機構を構築した律令国家だ……

挨拶 田嶋要 衆議院議員 経済産業大臣政務官

 政治家が学ばなければならないのは、哲学と歴史と言われる。今日の林先生のお話は、どちらの要素もたくさん入っていて、大変いい講義だった。
 私はこういう話が大好きで、自分の仕事と重なり合わせて考えることが多い。最後に先生がおっしゃった、「文明そのものがお金のかかる世の中を作った」というくだりは、本当にその通りだとつくづく思う……

※続きは会員専用ページでご覧いただけます。