政経倶楽部3周年記念 『民主党の若手国会議員は何を考えているのか?』出版記念講演会・パーティ

日時:2007年6月8日  開会:~ (開場:)
会場:ルポール麹町 東京都千代田区平河町2-4-3 TEL03-3265-5365 有楽町線「麹町駅」 1番出口より徒歩3分. 有楽町線・半蔵門線 「永田町駅」 5番出口より徒歩5分.
 

代表幹事挨拶・寒竹郁夫氏

 本日はお集まりいただきありがとうございます。政経倶楽部とはどういう会であるかは、野田代議士と私が担当している第一章を読んでいただければ趣旨がわかる。2人まったく別の日に打ち合わせもなく取材を受けたが、ほとんど同じようなことを言っている。1点違うところは、彼は民主党で政権を取るといい、私は新党で政権を取るしかないと言っていることだ。彼の立場ではもちろん言えないことだが、師匠、松下幸之助氏も保守系新党の設立を願っていた。

挨拶・長島昭久氏(衆議院議員・東京21区・比例東京2期)

 今、国会はほんとうに大きく動いてきた。政権交代は、今度こそこのチャンスをきっちりとつかまなくてはいけない。政権交代が目的ではなく、その後に、どういう政治をやっていくか、この本を読んでいただければわかる。私個人としてはなんとしても野田代議士を政権交代の総理大臣にしていきたいという思いでいっぱいだ。この会を通じて、皆様方といっしょにこれからの新しい政治、日本を作っていくことをお約束したい。

挨拶・馬淵澄夫氏(衆議院議員・奈良県第1区・2期)

 私ども民主党は、今、二大政党の一翼として国民の生活に密着した課題をとらえていくことに注力している。先ほども新橋西口で、野田さんを筆頭に街頭演説をしてきた。5000万件の年金の問題、税金の無駄遣い、税金を1円たりとも無駄遣いさせないということで何から取り組むべきか、その大前提にたつのが天下りの禁止の問題だ。天下り、年金問題等、生活に密着した問題から、官尊民卑ではない、下から押し上げていく政治のあり方を共に作っていきたい。

国政報告・野田佳彦氏(衆議院議員・千葉県4区・2期)

 国際捕鯨委員会(IWC)の会合でアンカレッジに行っている間に、松岡農林水産大臣の自殺が起きた。死者に鞭打つ気持ちはないが松岡氏周辺からはいろいろな問題が持ち上がっていた。言いたいのは、安倍総理の態度だ。どうみても松岡さんが説明責任を果たしていないのに、総理がかばい続けたところにこの国の異常さを感じたし、総理の器がほんとうに小さい。 年金問題の強行採決もようは蓋をしたいということ。安倍総理のピンチに至ったときの癖は、強がって強行採決で押し切るという焦りと責任転嫁の2つ。 民主党はきちんと調査をして情報公開する。覆い隠そうとする与党との違いを鮮明に出していかないといけない。また、安心な年金制度を作っていく制度構築についての政策提言もする。そういう堂々の勝負を7月の選挙ではしていきたい。 私自身は教育再生の特別委員会の筆頭理事をしていたので教育3法の審議が中心だった。今回、教育再生特別委員会で、採決後に保利耕輔委員長が野党や事務局に涙を流して感謝した。政府が通した法律はたいしたことはなかったが、自民党の文教族のトップクラスとして感慨があったのだと思う。それを見て、私は本当に与党になりたいと思った。政権を取り、予算を作り、政策実現をして、その達成感でうれし涙を流したいと思った。 私も5月20日で50歳になった。政治家としてバリバリ仕事ができるのは遠い先ではない。50歳代でしっかりと本気で政権を取りに行く。

挨拶・藤村修氏(衆議院議員・大阪府第7区・比例近畿5期)

 私は野田さんと14年前に当時の日本新党で当選した同期で、そのときに、野田さんこそ日本の総理大臣になるべきと直感した。 今国会の政府の教育3法案の中身は薄っぺらで、例えば教員免許の更新制度を導入するが、10年の失効前に30時間の更新研修を受けるだけのものだ。民主党の対案は、教員の養成過程を6年にして、かつそのうち1年は教育実習をまるまるやるというもの。教員の問題は、養成過程、採用、採用後の研修の三拍子揃わないと意味のないものだ。政府の出したものは薄っぺらだが、安倍さんは参議院戦で教育関連3法案を通したとうそぶくだろう。是非、中身を見ていただきたいと思う。

挨拶・伴野豊氏(衆議院議員・愛知県第8区・3期)

 私は都市計画や国土計画が専門で、議員になる前はリニア中央新幹線の技術者だった。リニアの最高時速は500キロというのは周知のことだが500キロで急ブレーキをかけたときは10キロ走ってしまう。乗り物の性能で一番大事なのは燃費や最高速度ではなく、ブレーキ力だ。人も同じ。安倍さんは、自分を律する制動力、ブレーキ力がない。わが党はブレーキ力のほうが大きいと思える。与党の失点追及も大事だが、民主党が政権を取ったらどういう世の中になるかというビジョンを語るべきだ。野田さんは自身を律するブレーキ力はしっかりお持ちの方なので、あとはどんどん夢のある政策を語っていただき、わくわく未来を果たせる政権を目指していきたい。

挨拶・松本剛明氏(衆議院議員・兵庫県第11区・比例近畿3期)

 ここにいる多くの仲間は5年前民主党の代表選挙に野田さんに無理やり代表に出てくれとお願いした仲間だ。野田さんは当時2期目だったがよく受けてくれた。我々の力不足で願いは叶わなかったが、その後三役の一つを勤めていただき、党の顔になりつつある。 政権が長く続くと腐るといわれるが、どこがどう腐るのかといえば、現場で起きていることがわからなくなるということが一番危ない。今回の社会保険庁の年金の問題もしかり。基本的な数字が自民党にすら入っていなかった。 情けないことにこの国の国会では、統計の数字を引っ張り出すことに大変な労力を要する。官僚はなかなか数字を言いたがらない。本来は、事実は前に出してその上で選択肢、政策を築いていくべきだ。一度政権交代をして、ぜんぶ表に出す、ということが我々の使命だと思っている。

挨拶・近藤洋介氏(衆議院議員・山形県第2区・比例東北2期)

 私は中小企業の政策をなんとかしたいということで、中小企業憲章を作ろうなど様々な思いを本にも書いているが、やはり実現のために参議院選挙に勝ちたい。私のふるさとは山形県米沢市だ。再来年はNHK大河ドラマで上杉藩の話になる。上杉藩の戦の要諦は、天の時、地の利、人の和の3つだ。野田さんを中心に人の和はしっかりできている。問題は地の利で、あと1ヶ月しっかりとそれぞれの選挙区で地の利を作っていきたい。

挨拶・石関貴史氏(衆議院議員・群馬県第2区・比例北関東1期)

 私の選挙区は群馬2区で、非常に保守色が強いと言われているが、今の世の中、保守とは何かといえばよくわからない部分もあると思う。群馬で言えば保守という党があるわけではなく、中曽根、福田、それぞれ個人の魅力で開拓をしてそれを支えようと群馬の保守は広げられたと言われている。民主党で言えば、野田佳彦がいるところが保守の機軸だというつもりで私は野田さんを支え、政権の中枢を担う方になってもらいたいと思っている。そのためにも一期生の自分自身が強い議員になることが一番の課題だと思っている。

藤本祐司氏(参議院議員・静岡県1期)

 私は21年間サラリーマンをしていて3年前の選挙では、サラリーマン怒る、というキャッチフレーズで当選した。民間と官僚政治の違いは仕事のスピード感にあり、官僚政治は、総論では改革賛成と言いながら各論ではすべて反対、というのを実感している。参議院選挙では与野党逆転を目指してがんばりたい。野田さんとの関係は、松下政経塾第一期生の鈴木康友さん(この春より浜松市長)の紹介による。早稲田大学の卒業年度もいっしょだ。民主党最初の野田総理を誕生させるべく皆で一生懸命がんばっているので応援を賜りたい。

武正公一氏(衆議院議員・埼玉第1区・3期)

 先ほど松本政調会長から野田さんと我々のかかわりは5年前の代表選挙にあるとの話があったが、このたび野田さんを中心に「花斉会(藤村修会長)」という政治団体を作ったことをこの場でご紹介したい。花斉会の一人ひとりが今の民主党で要となる重要な役割、縁の下で汗をかく役割を任じて、日々活動している。 私は民主党の総務担当で、幅広い行政の担当だが、野田さんから引き継いだのが独立行政法人改革で、予備的調査も今年で3年目だがこれを改革の突破口にしていきたい。

挨拶・北神圭朗氏(衆議院議員・京都府第4区・比例近畿1期)

 官僚には立派な人ももちろんいるが、やはり霞ヶ関のなかに閉じこもっていると民衆の声がわからない。無駄な歳出を減らそうという話にも、1000兆円を超える赤字の中で、天下りや国家公務員の人件費を何十兆円浮かしても焼け石に水で増税を避けるための言い訳だろうと官僚は言う。有権者が許せないのは、借金を作ってきた政治家や官僚が責任を取らずに安易に増税を言うからだ。西郷隆盛は、為政者が気の毒のように思われなければ政策は通らない、と言った。政治家一人ひとりが自分の腹を切るような思いで政治に取り組んでいく、そういう政治を野田佳彦さんと実現していきたい。

挨拶・三谷光男氏(衆議院議員・広島県第5区・1期)

 私は松下政経塾の後輩だが、野田さんについていくのはそれだけの理由ではない。本気で自民党を倒して政権を取って予算を作ってうれし涙を流したいと感じさせてくれるし、真剣に思っているからだ。先ほどの新橋駅前での街頭演説で多くの人が集まってくれた。消えた年金問題を民主党は選挙の争点にしたいのだろう、と自民党は言うが、この問題に対してどちらが責任ある対処をするのか、どちらが当たり前のことを言っているのかが、まさに勝負の分かれ目、争点だと感じた。まさに政権交代に向けて反転の夏がようやくやってきたと感じる。

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